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ワシントン・コンセンサス 新古典派の経済理論を基礎とする、米政府やIMF、世界銀行などの国際機関が発展途上国へ勧告する政策の総称。上記機関がそろってワシントンに存在することから、こう呼ばれる。市場原理を重視した提言や介入を行い、アジア通貨危機や南米諸国の経済破綻などを引き起こした元凶とも指摘される。米国自身の成功体験を理論化して諸外国へ押し付け、かつまた受入国も納得させられてしまった理由は、本章で見た米国及び米ドルの世界支配実態に内在されていると言える。
各国中央銀行の金保有
現在でも、主要各国の中央銀行は金を保有している。これは、価値不変の金を保有することで、外貨準備の一種として自国通貨価を担保する目的がある。現在、米連銀FRBが世界最大の保有量を誇り、続いて独、仏、スイス、伊、蘭と続く。日本の金保有量は他の先進国に比べて少ない。
かつて、一定の金を価格基準として確立し、通貨との兌換が保証された金本位制の経験から、欧米を中心に金への信頼は未だに厚いと言える。
ただ、目下、どの先進国でも財政赤字への補填から、保有金の売却が図られている。大量流出による金貨の暴落を防ぐため、ワシントン合意(1999年)が成立して、売却数量の上限が設定されている。
ダラライゼーション
自国通貨の使用を断念し、米ドルを法定通貨として国内市場に流通させること。ドル化のメリットは、為替相場や物価、金利等の安定が挙げられ、反対にデメリットは、自主的な金融政策の放棄、新通貨発行への体制移行が困難となる、などがある。
具体的な例としては、パナマ(1903年)、エクアドル(2000年)、エルサルバトル(2000年)、グアテマラ(2001年)などがある。
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2、米ドルによる世界支配
第二次世界大戦終了前後より、西洋諸国を中心に金本位制が復活しましたが、世界の大半の金は米国にあるという現実から、実質的な対ドル固定相場制による外国為替市場が再出発しました。この当時、1オンス=35ドルとされました。
しかし、巨額の海外援助、軍事支出、日本・欧州各国の経済復興などから、米の金保有高は急速に低下し、市場は1960年代を通じ、ドル売りの圧力を強めました。そして、1971年、ニクソン・ショックというドルの金兌換の一時停止宣言を経て、1973年、スミソニアン協定で1オンス=38ドルとドルの切り下げが行われました。が、ドルの売り圧力は一向に止まらず、主要各国は順次、自国通貨の自立的な価値変動を重視した変動相場制へ移行することとなりました。
しかし、実質的に、米ドルは金との固定リンク体制以後も、世界の基軸通貨として、国際為替市場の大黒柱であり続けました。また同時に、その対極的な物質的貨幣として、金が位置付けられる構図は不動となりました。金の他、プラチナ(白金)、石油、鉄など希少な鉱物資源類(国際商品と呼ばれる)がこれに当たります。それ故、米ドル高は国際商品安、ドル安は国際商品高、という対照的な価値の上下運動が現出することとなったのです。
この根底的な国際マネー移動の図面上に、その他の諸通貨の動きが「乗る」こととなりました。その典型的なパターンが、前ページでご覧になった通りです。
また同時に、欧州ユーロ、英ポンド、スイス・フラン、スウェーデン・クローネ、日本円などは、国際マネーの米ドルからの資金逃避先とみなされており、米ドルとの対照的な動きが顕著に見られる点については前に指摘した通りですが、これは、中東問題、テロ問題、核兵器問題等、国際的な政治・経済の不安材料の渦中に常に米国が存在し、それ故に、米国社会が直面する不安定性・危険性は国際レベルにおいて、相対的に高いものとなり、これを嫌気した流出資金が向かいやすいためです。ドルを離れたマネーは一時的に、安全な国際商品とともに、米国と一定の距離を置く国や地域へと流れるわけです。
以上の議論を下記の図にて確認できます。米国経済の巨大さ、米ドルの外貨保有上の圧倒的シェアが、どれだけ米ドルの動きが国際金融市場に影響を与えやすいかを明示しています。
世界はアメリカ経済とその通貨なしでは成立し得ない状態にあり、今後もこの傾向は変わらないでしょう。特に、中南米諸国、アジア、アフリカ地域では、米ドルが日常生活レベルで現地通貨よりも重宝されるところが多いくらいです。具体例は左欄参照。
ただし、ユーロ経済、通貨の国際的シェアは今後、ますます高まっていくことは確実であり、米ドルと世界を分かつ存在として、国際金融市場のさらなる安定化に寄与していくものと考えられます。
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