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国際決済銀行BISは、3年毎に外国為替取引について統計を発表しています(下グラフ参照)。外国為替市場の取引高は年々高まり、その分、短期間での交換レートの変動率も高まってきました。こうしたボラティリティの上昇は、各国で利殖をあさるヘッジファンドの目に留まることとなり、その取引量も莫大に増えています(2002年7%→2004年20%;
米国内での外為取引に占めるヘッジファンド比率)。
また、世界の通貨売買取引において、米ドルを仲介するものが、全体の89%にも及びます。これは、第二次世界大戦後から不動の体制となっています。ただ取引場所としては、ロンドン(31%)が突出し、これも動かぬ事実をなっています(地理的に、アジアと米国をまたいだ取引時間帯を有するため)。
直近の傾向としては、欧米に拠点を置くヘッジファンドの急速な外為市場参加により、ニューヨークの取引量が激増、ロンドンもやや微増傾向に対し、東京などアジアでの商いは微減となっています。ちなみに、東京市場でも外資系投資家の比率が71.1%(2004年)と過去最高となり、欧米勢によるマーケット主導がますます顕著となっています。
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世界では一日、1兆9,000億ドル(約200兆円)もの外国通貨売買取引が行われています(国際決済銀行BIS調査、2004年度分)。そのうちの99%が短期金融資本取引、いわゆるホットマネーによる、国境を越えた金融商品の売買なのです。すなわち、「外国為替市場」を介した株式、債券、金、石油、通貨などの売買です。たとえ、実態経済上、その国との間に活発な商品取引等の貿易関係がなくても、コンピューター上で一瞬にして世界を自由移動できるマネーによって、相手先の大量の株式や債券を買うことはできます。結果的に、こうした売買の多寡が、その国の通貨価値を上下することになります。
外為市場は、世界で最も巨大なマーケットに成長しました。「東京証券取引所の一日の売買高 1兆円超」、というニュースがしばしば国内で流されますが、為替取引市場の規模には到底及ばないことは一目瞭然です。ちなみに、世界最大の証券マーケットであるニューヨーク証券取引所(NYSE)での一日取引高は、550億ドル(5〜6兆円)前後です。
このように、実際のモノ・サービス経済の取引レベルとはかけ離れた量のマネーが、世界のマーケットの値を決定していきます。よく引き合いに出されるのが、アメリカの双子の赤字とドル高の関係ですが、モノ・サービス経済レベルではドルは暴落してしかるべきものなのですが、金融市場の巨大なマネーがアメリカ(主としてその債権等)へ流れ込んでいるために、ドルの価値は維持されているわけです。このような市場の実態には賛否両論あるかと思われますが、事実は以上の通りです。
では、主にどこからそれらのマネーがやってくるのでしょうか?下の図にあるように、マネー戦争の主役は米、欧州、日本、中東、中華経済圏諸国の各機関投資家(各種保険会社や金融機関、貿易会社、投資ファンドなど)です。
 彼らは、投資対象国の経済力(外貨保有高、貿易黒赤字額、国債負担額等)や金利格差、政治的安定性、国際的事件等、幅広い情報(ファンダメンタルズ)を分析して、投資判断を下していきます。同時に、直近のデータやグラフ(チャート)を基に売買競争をすることも日常茶飯事です。こうしたマネーゲーマーたちが決定する値こそが、我々が目にする為替相場だ、と言っても過言ではありません。前頁の表にあるように、この市場参加者が多い時間帯と少ない時間帯では、マーケットの変動に大きな差が出てくるわけです。
では、次項 「外国為替の変動要因」 にて、彼らの行動パターンを見てみたいと思います。
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